FANZA でAV を 1 本ずつレンタル・購入していた時代から、月数千円で対象作品が見放題になる時代へ。月額制の利用者数増加に支えられ、日本のAV 流通の中心が DVD 販売・単発購入から月額見放題に移った象徴的なサービス群がある。それが H!NEXT および後継の見放題サービスである。
H!NEXT(えっちねくすと、現行名「FANZA 見放題 ch ライト/プレミアム」)とは、DMM ・FANZA が運営してきた月額制AV 見放題配信サービスの旧称および関連サービス名称である。本項では成立、AV 月額見放題市場での位置づけ、現行サービスへの変遷、市場における役割を扱う。
概要
H!NEXT は、定額の月額会費を支払うことで、対象となるAV 作品を無制限に視聴できるサブスクリプションサービスである。FANZA(旧 DMM アダルト)が運営し、(1) 月額一定額で見放題、(2) 対象作品は数万本以上(時期によって変動)、(3) PC・スマホ・スマートTVで視聴可能、(4) 一部最新作・単体女優 作品は対象外、という構造を取る。
「H!NEXT」の名称は時期によって異なる運用となっており、現在では「FANZA 見放題 ch ライト」「FANZA 見放題 ch プレミアム」など階層化されたサブスクリプション群として整理されている。
成立とサービス変遷
DMM は 1999 年に成人向け動画配信を開始し、2000 年代を通じて単発購入・レンタル形態のサービスを運営した。月額見放題サービスは 2010 年代に立ち上げられ、(1)「DMM 見放題 ch」、(2)「H!NEXT」、(3)「FANZA 見放題 ch」と段階的に名称・サービス内容が変遷した。
2018 年にDMM.R18 が「FANZA」に改称されたタイミングで、見放題サービスも「FANZA 見放題」へ名称統一が進められた。H!NEXT という名称はサービス名としては段階的に廃止されたが、業界・ユーザー間では旧称として依然として言及される要出典。
AV 月額見放題市場での位置づけ
日本のAV 流通 は、1980 年代の VHS パッケージ販売、1990 年代の DVD 販売、2000 年代のレンタル・単発購入を経て、2010 年代以降は月額見放題が主流形態となった。これは、(1) DVD ・パッケージ販売の縮小、(2) 月額定額制への消費者選好の移行、(3) スマートフォン視聴環境の整備、を背景とする。
H!NEXT および後継サービスは、この移行期の中核プラットフォームとして機能した。月額数千円で大量の作品にアクセスできる利便性が消費者に強く訴求し、月額見放題会員は数十万から百万単位の規模に成長したとされる要出典。
市場構造への影響
月額見放題の普及は、AV 業界の収益構造を大きく変えた。(1) メーカー収益:単発販売モデルでは「ヒット作 1 本の高単価販売」に依存していたが、見放題モデルでは「視聴数連動の分配金」が基本となる。(2) 制作本数:1 本当たりの単価が下がる代わりに、制作本数を増やす方向に圧力がかかる。(3) 女優ブランディング:月額見放題対象作品と対象外作品(プレミアム作品)の区分が、女優のブランディング 戦略に影響する。
AV 新法 施行(2022 年)以降は、出演者の契約整備・公表停止期間が法定義務化され、月額見放題プラットフォームの作品ラインナップにも影響を与えている。新法対応のため一部既存作品が配信停止となる事案もあった。
関連サービスとの比較
FANZA 以外の月額見放題サービスとして、SOD プライム、Anaerobic 等のメーカー直営サブスク、海外 Netflix 型の AV ストリーミング(Pornhub Premium 等)などがある。日本市場では、FANZA 系の月額見放題がメーカー横断的な総合プラットフォームとして最大シェアを占めている要出典。
関連項目
最終更新
参考文献
- 『FANZA サービス案内』 DMM.com 株式会社 https://www.dmm.co.jp/digital/videoa/
- 『アダルト動画配信市場レポート 2020』 矢野経済研究所 (2020)
- 『AV業界の現代史』 幻冬舎 (2018)
別名
- H!NEXT
- FANZA H!NEXT
- エイチネクスト
- H NEXT