四十八手 全48体位ハブ
四十八手(しじゅうはって)は、江戸期に体系化された性技 48 種の総称です。菱川師宣『恋のむつごと四十八手』(1670 年代)を起点に、艶本・春画の領域で体位分類体系として定着しました。本ページでは、現代の研究書(林美一『江戸艶本研究』、白倉敬彦『春画の見方』ほか)で頻出する名称を 10 系統に整理し、収録記事と一覧で結びつけています。
「四十八」は象徴的数詞(相撲の決まり手の数に擬えた語形)で、実際の艶本ごとに体位数は揺れます。 同じ体位が刊本ごとに異なる名で呼ばれる例も少なくありません。
本手系 ― 対面正常型の系統
対面・男性上位の正常型を基本とし、抱き合い方や腰位置の違いで派生する系統。
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本手
ほんて対面正常型の基本。 すべての派生の起点。
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揚羽本手
あげはほんて女性側の両脚を蝶のように畳む形。
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立ち本手
たちほんて本手を立位で行う型。 後年の立位対面の祖。
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寿本手
ことぶきほんて婚礼祝言の図に描かれた格式型。
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茶臼系 ― 対面騎乗の系統
女性が上にまたがる対面騎乗(現代の騎乗位)。 江戸艶本では中核的な画題。
返し系 ― 屈曲・反転の系統
被挿入側を仰向けに反らせる、あるいは脚を頭側に折り返す可動性の高い形。
松葉系 ― 開脚・側位の系統
片脚を高く挙げ、上体は対面のまま腰だけ斜めにする半側位の系統。
鳥・舟系 ― 諧謔的命名の代表
鳥や舟など自然物に擬えた諧謔的命名群。 江戸艶本の遊芸性を象徴する。
車系 ― 脚を高く挙げる系統
脚を抱え、車輪を回すように動かす形象的命名群。
首・顔系 ― 上体接触型
頸部や顔面の接触を主題化した独立性の強い系統。
工芸・道具系 ― 手仕事に擬える
機織り・帆柱・縛りなど、職人の手仕事や舟具に擬える工芸的命名群。
立技系 ― 立位の系統
立った姿勢で行う体位群。 立ち本手から派生した諸変化。
その他系 ― 独立した名づけ
上記の系統に属しにくい、独立した固有命名の体位群。
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杣人
そまびと木こりの所作に擬えた腰使い。
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犬かけ位
いぬかけ犬の交合に擬えた背面型の俗称。
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紅葉立ち
もみじだち紅葉狩り図に擬える秋の意匠。
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伏せ位
ふせい伏臥位で行う背面型。
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吊り体位
つりたいい空中に吊る上級・派生型。
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後ろ取り
うしろどり背面挿入の総称。 現代「後背位」の祖。
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しがらみ
しがらみ両脚を絡め束ねる側臥型。
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網引き
あみびき腰を引き寄せる動作型の通称。
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現代呼称との対応
四十八手の系譜にある現代の体位呼称。AV や成人映像作品で一般化した近代用語と、江戸期の四十八手との対応を確認できます。