ソープランドの個室。マットの上で互いに泡まみれの体が密着し、女性が脚を絡めて男性器を太ももの間に挟む。中には入れない、しかし密着した滑りと圧で射精に到達する。挿入を伴わない、しかし挿入と接する形をとる、独特の擦り合わせの技法。それが素股である。
素股(すまた)とは、挿入を伴わずに男性器を女性の太もも・外陰部外側に挟んで擦り合わせる性行為の総称である。本項ではソープランド ・ファッションヘルス における本番 行為との区別、行為の構造、法的扱いを扱う。
概要
素股の典型的な形は、(1) 女性が脚を閉じ、太ももの内側で男性器を挟む、(2) 大陰唇の外側に男性器を密着させ、外陰部の溝を擦る、(3) ローション・石鹸の泡などの潤滑剤を伴う、という構造である。
外形的には挿入 を伴わず、形式的には性交(coitus、本番)ではない。しかし密着度と摩擦感は性交に近く、男性側の射精 に到達する。「挿入のない疑似本番」というのが業界での標準的な位置づけである。
性風俗業での隠語的位置づけ
ソープランド ・ファッションヘルス など、日本の性風俗業は売春防止法 の規制下で、表向き「本番」(性交) を商品として提供していない建前を取る。素股はその建前と現場の実態の狭間を埋める技法として、業界で広く用いられてきた。
ソープランド ではマットプレイ・泡踊り の流れのなかで素股が組み込まれ、それから「客と女性の自由恋愛関係」という建前のもとで本番に至るかどうかは個別事情、という構造が標準化されている。ファッションヘルス (FH)では素股を最終形態として、本番を提供しない店舗が多い要出典。
法的扱い
売春防止法 は対償の授受による「性交」を売春と定義する。素股は形式的に性交を含まないため、業界・裁判例の多くで「売春に該当しない」と扱われてきた。これが性風俗業が素股を商品化する法的根拠となっている。
ただし、素股と性交の境界は曖昧で、(1) 大陰唇の内側への接触、(2) 性器の一部の挿入、を含む場合は売春に該当しうる解釈もある。実務上は店舗・現場の運用判断に委ねられる領域であり、明確な線引きは判例の蓄積に依拠する。
描写
AV ではソープランド ・ファッションヘルス を題材にした作品で素股の描写が頻繁に登場する。マットプレイ・泡踊り ・ローションプレイの流れの最後に組み込まれ、視覚的には性交との区別が困難に近い演出が施される。
エロ漫画 では「素股だけで本番じゃないから(浮気にあたらない・処女が守られる)」というレトリックが、登場人物の心理的な逃げ道として用いられる定型がある。形式と実感の乖離を物語装置として利用する技法である要出典。
関連項目
最終更新
参考文献
- 『風俗産業の社会史』 勁草書房 (2017)
- 『売春防止法』 日本国法令 (1956)
- 『ナイトワーク社会学』 新潮新書 (2018)
別名
- 素股
- sumata
- 股こすり
- intercrural sex