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エロ単語辞典

ある海外アーティストのページに月 5 ドルを払うと、本人のラフ画と未公開デモ音源、月例の長文制作日誌が届く。3 ドルだと制作日誌だけ、10 ドルだとオンライン Q&A への参加権が付く。階層化された応援額に応じて、本人との接触距離が段階的に近づく仕組みが、2010 年代以降のクリエイター経済の標準形となった。その原型を作ったのが Patreon である。

Patreon(ぱとれおん)とは、2013 年にアメリカ合衆国で設立された、クリエイター向け月額支援プラットフォームの名称である。本項では設立経緯、ティア制サブスクリプションモデルの確立、アダルト表現の扱い、日本のFANBOX ・FANTIA ・myfans との関係を扱う。

概要

Patreon は、クリエイター(creator)が自分のページで複数の月額ティア(tier)を発行し、支援者(patron、本来「庇護者・パトロン」の意)が任意のティアを購読することで継続的に支援する仕組みである。クリエイター側は各ティアごとの特典(限定投稿・グッズ・本人との交流など)を自由に設計でき、支援者は自分の予算と関心に応じてティアを選ぶ。

サービス料率は plan により 5 パーセントから 12 パーセント(2024 年時点)で、決済手数料が別途加算される。米国法人としてクレジットカード・PayPal を主軸とした決済網を整え、世界中のクリエイターと支援者を結ぶ国際プラットフォームとして運営される。

成立経緯

Patreon は、ミュージシャンの Jack Conte が、自身のミュージックビデオ制作に対する継続的な支援を募る仕組みとして 2013 年に共同創業した。「アーティストが作品の販売だけでなく、継続的な制作活動そのものに対して支援を受ける」という発想を、サブスクリプション型ウェブサービスとして実装した点が画期的だった。

それ以前のクラウドファンディング(Kickstarter 2009 年・Indiegogo 2008 年)はプロジェクト単位の単発支援が中心だったが、Patreon は「月額継続支援」モデルを軸とし、これがその後のFANBOX (2018)・OnlyFans (2016)・FANTIA ・myfans (2021)など、世界各地の継続支援型プラットフォームの原型となった。

アダルト表現の扱い

Patreon は、設立当初は緩い表現規制を採用していたが、2017 年以降の Visa・Mastercard など決済国際ブランドからの審査強化を受けて、性表現に厳しいガイドラインを敷くようになった。具体的には、(1) 性的に露骨なコンテンツ(real-life sexual acts)の支援対価提供は禁止、(2) 二次元のエロ漫画 ・イラストは条件付き許容、(3) 児童性表現・獣姦・非合意の肯定的表現は完全禁止、という構成である。

この方針強化により、2017 年から 2018 年にかけて多数のアダルト系クリエイターがプラットフォームから追放され、OnlyFans など性表現に寛容な競合への移行が進んだ。日本のイラスト系クリエイターも、性表現の範囲が緩いFANBOX ・FANTIA を選ぶ事例が増えた要出典

日本の類似サービスとの比較

日本国内では Patreon の影響を受けて pixivFANBOX (2018) ・FANTIA が立ち上げられた。両者とも Patreon のティア制を踏襲しつつ、(1) 日本円決済の整備、(2) pixiv同人 文化との連携、(3) 性表現の運用幅、で差別化を図っている。

実写アダルト領域では OnlyFans (英国)が世界市場を席巻し、日本では myfans (2021)が円決済対応で日本人クリエイター向けに参入した。Patreon 自身は実写アダルトには厳しい方針を維持しており、現在では実写・二次元ともにアダルトの中核基盤からは外れた位置にある。

経済的役割

Patreon は、欧米のクリエイター経済の中核基盤として、トップ層では月額数十万ドル規模の支援を集めるクリエイターも存在する。日本のクリエイターは少数だが、海外読者向けに発信する一部のイラストレーター・ゲーム制作者・アダルト VTuber が英語圏向け窓として併用するケースが見られる要出典

関連項目

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参考文献

  1. 『Patreon Community Guidelines』 Patreon Inc. https://www.patreon.com/policy/guidelines
  2. 『How Patreon Works』 Patreon Inc. (2013) https://www.patreon.com/about
  3. Sarah Jeong 『The Internet of Garbage』 The Verge (2018)

別名

  • Patreon
  • パトレオン
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